Uさんは、コンビニエンスストアの駐車場内で駐車枠が空くのを待つため停車していました。

すると、真っすぐ後退すれば当たるはずのない駐車枠から、相手方がハンドルを切りながら後退したため、Uさんの車両に接触してしまいました。

Uさんは、完全に停止していたことを主張しましたが、相手方は、Uさんの車両が進路に入ってきたと主張し、双方の主張する事故態様が食い違う状況となっていました。

そこで、事故態様を立証するため、弊事務所から弁護士会を通じ、コンビニエンスストアの防犯カメラ映像を取得することとしました。コンビニエンスストアなどの防犯カメラは、当事者の方が提出を求めても断られる場合が多いようですが、弁護士会を通じた照会の手続きであれば、取得できる場合があるのです。

防犯カメラの映像を取得したところ、Uさんの主張するとおり、Uさんの車両が完全に停止し、かなりの時間が経過していたことを立証することに成功しました。車両の停止位置などから、無過失を獲得することは難しい事案でしたが、相手方の修理費用は賠償せず、相手方がUさんに修理費用の８５％を支払うという示談を成立させることに成功しました。